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広間での一幕  1      (小説 地上にて

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フラメント

その広間には多くのものが集っていた。

巨大で荘厳な扉から続く長い通り道を挟み無言で佇む者たち。

その道の先には扉と向かい合うように設けられた壇上が有り、そこに据えられた座にひとりの男が座っている。

静寂に支配されていたその広間を騒がしたのは、巨大な扉の脇にある小さな目立たぬ出入り口であった。一人の男が出入り口から飛び込んできたのだ。

飛び込んできた男は佇む者たちの間を小走りに駆け抜け、壇上の男に近づいてゆく。

明らかに高貴な座する男に近づいてゆくその者を遮る影があった。


「そこで止まり膝まづくのだ、いくら緊急の使者とはゆえこれ以上陛下に近づくのはこの俺が許さん!」

「…将軍閣下、申し訳ございません。早急にお伝えするよう申し付けられたので」

使者らしき男は、顔を青ざめすぐに平伏した。


「まあ、よいではないか。そのものは我が神が指示した何よりも陛下がお望みの吉報をもたらすもの」

もう一つの影がたしなめる。


そして更なる影がこう告げた。

「宰相の名において許そう、陛下に直接報告する栄誉を」



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Posted byフラメント

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