分岐点


ある生き物が声高らかに言い放つ。

「我々は数にまさり強大な力を手にし世界の頂点に達したのだ。我々は万能だ。いや、全能と言える。もはや神などの助けを必要としないのだ」

その驕りとも言える言葉が響きわたると、それまでどおり慈悲深い神は願いを叶えた。

かつて、弱きその生き物を楽園にて保護し、無謀なる彼らの望みを受け入れ野に放ち、他の強き生き物に蹂躙された彼らに知恵をさずけた神は、その慈悲ぶかさ故、此度も願いを叶える。

かくして慈悲深き全能の神は彼らの前から永劫に姿を消し、加護を失いし彼らは知恵を失いその脆弱たる肉体は他の生き物に対抗する術などなく、あっという間に滅びへと進みゆく。

その後、この世界から、全能の神と人は消え去る事となったのだ。



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