日常とか  1 (ファンタジー小説 ユニーカーズ) 


「っもう、他に仕事はないの?美味しい感じの」

いつもの愚痴をわめき散らす私に、諭すような声がかけられた。

「先月の昇格試験に間に合わなかったのだから仕方ないでしょサリー」

目の前の薄い依頼書の束を私から受け取ったイケメンが微笑む。

「いくらユニークとはいえランカーレベルが初級の貴女には、受けられる依頼なんてこんなものです」

「だからと言って薬草の採取や街での便利屋など宿代にもならないじゃない」

「でも宿代に困ることなんてないでしょ?」

受付のカウンターの中からじっと見つめるキラキラとした微笑みは相変わらずドキっとする。

「そりゃあそうだけど、ハイランカーを目指す私としては、もっと討伐とか…」

こんなやり取りは日常茶飯事だった。


最初の頃はこんな初級ランカーの私が、ウーマンズギルド一のイケメン受付氏相手に無駄話でもすれば、テンプレのように絡まれたものだったけど。

今ではそんな猛者はいないはずだったが、今日に限ってそんな珍しいことが再び起こってしまった。


「アンタ!いい加減しなさいよ!後がつかえてんのよ!ちびっ子が!」

それまでざわついていたギルド内がしんと静まりかえる。


「だから、そこは、特権でっ」

そんなテンプレにめげずにブーたれる私。

やれやれ面倒だなとゆう顔つきの受付氏。

それは私のブーたれに対するものだったのか、これから起こるだろう惨劇に対するものだったのか…多分両方かも知れない。


「いい加減にしろよ!このちびっこ!!」

後ろのテンプレが殺気をまして大声をあげた。

次の瞬間大きな音がして殺気が掻き消える。

「あー…誰でもいいから…片付けておいてくれないかな?…サリー、修理代はこの依頼で帳消しとゆうことにするからね」

そう言われて渡された紙に私はがっくりと項垂れてしまう。

「ランクアップをすれば、カウンタースキルも上手く使えるようになるから…それとボクの権限はこんなふうにしか使えないと早く理解してね」

体よくあしらわれた私はギルドを後にするしかったなかった。



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