半分  (官能小説 ラバーズ)


引きこもりのボクに荷物が届いたのは夕刻を過ぎた頃だった。

いつものようにドアの前に置かれた食事と一緒にそれは並べられていた。

ダンボールにと梱包されたそれは、大手通販Web会社の黒いロゴが印刷されている。

ふとしたきっかけで見つけたその怪しげなサイトの商品はその驚愕の内容とは裏腹に安価なもので何よりも収入が少ないボクにとって手の届く範囲であり、常時使用しているネット上の通販会社でも取り扱っていたことも購入する動機のひとつになった。


怪しげなサイトとは、こうそく社com。

引きこもりのボクが、なにも拘束つまりSMに興味があったわけではなく、ネットでの高速回線に興味があったための検索の結果だ。

通販会社とだけ説明のあったそのサイトを閲覧し直ぐに戻らなかったのは、正直心の奥底でそんな行為に興味があったのかもしれないけれど。


エロゲー風なバックに商品のカタログ写真だけが羅列したそのサイトは、いかにもエロサイトの広告にあるようなSMショップらしきものでトップには、月並みなアダルトグッズの一覧の上に期間限定の特売品の中にどうみても桁まちがいのような品がでかでかと表示されていた。




ラバーズ10セット1500円

完全拘束 これ一枚被せるだけで意のままに

今ならなんと1500円

ひとりにつき150円の出費だけ

今すぐお申し込みを




黒いゴム製らしきマスクの写真とこんな文字が乗っている広告の下に大手通販より購入可能の文字がある。

ボクはその安さのあまり、いつものラノベの購入の感覚でそのボタンをクリックしていた。

勿論ネット通販ならではの期待半分はずれ半分で。





関連記事
スポンサーサイト

0 Comments

Leave a comment