至宝の探索 21 (ファンタジー小説   シーフ 賊と呼ばれた男)


「シャル様のおられるこの世界、下位界は二つの理に分けることができます。空と大地です。世界が生まれ二つに分かれた時の最初の物たちが私たち竜なのです」

シャーラトンに少女が自らの事について語り始めた。

もっともそれは同一のものとしてのそれであり、言葉と共に理解とゆう形で流れ込むものであったのだが。


「明るく軽い空を翼あるもの翼竜が司り、冷たく重い大地を私たち尾を振るうもの尾竜が司る事となり、その二つの理の中から幾つもの物が生まれてゆきました」

「えっ?それだと今までこの世界に広く伝わる世界の理とは違うんだけど」

既に寄り添うように並んで座っていたシャーラトンは、驚きの声をあげかたわらの少女を改めて見つめる。

「この世界は火と空気と水と土からできていて、全ての物がその四大聖素に縛られてると聖会で説いてるのだけど。人や鳥や獣、異獣や魔物に至るまで全ての生き物はその理のどれかに属すると」

「聖会?聖魔教団会のことですか?二千年ほど前にできた人族の教えのことですね。確かに分けようとすればそう言った括りもできますけど、そもそも空の翼竜の庇護物である魂霊と大地の尾竜の庇護を受ける肉体を併せ持つ生き物は二つの世界の理の生み出した類なる結晶になるのですから、そのような微細な括りなど問題になりません」

悩めるシャーラトンに少女が笑顔で応える。

「世界の唯二の理のひとつ大地とも言える尾竜の私と同化したシャル様はもうそのような括りに縛られる存在ではないのですから」

少女の途方もなく想像がつかない話と、それと同列になったと言われる自身に、シャーラトンは驚きを隠せないでいた。





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