シーフ 賊と呼ばれた男

至宝の探索 19 (ファンタジー小説   シーフ 賊と呼ばれた男)

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「色々と訪ねたいことはあるのだけど…ボクは所謂、霊宿になったのかな?…デザート」

部屋の脇に佇む妙なテンションの使用人に若干戸惑いながら、シャーラトンは目の前の少女に問いかけた。


「ブラー様のように世間で言われているものとは違いますけど、私のような真霊種を宿した同心複体の存在としてシャーラトン様は霊宿者となります」

それに対して笑みをともない答える少女。

「ブラー様のように生まれた時から同心複体であり複心無体ほど忌むべ…稀有な存在とは異なりますけど」

「…忌むべき、確かに霊宿とは聞く所によるとそのようなものらしいけど…お頭はちょっと違う気がするけどね」

「それは、祖父でおられたエイブ様のお力によるところがあったと聞いてますけど…」

少女の言葉になるほどと思われることを思い出し考えを巡らすシャーラトン。

先代の頭であったエイブの知られざる死の真相について思い悩み出していたのだ。


「それと…」


「それと?」

少女の言葉で内なる世界から戻されるシャーラトン。

「できれば…できれば私を、ディズと呼んでいただけますか?」

そんなシャーラトンの内なる心を知ってか知らずか、少しだけ顔を赤らめ少女が告げる。


「…ああ、ならばボクをシャルと呼んでくれるかい?ディズ」

「はい、よろこんでシャル様」更に笑みを輝かす少女。

その顔に彼は、先程の思いは一旦おいて現実的な事柄に心を向けることとした。


「それにしても、異獣であるサンドサウルスのデザートが君のような可愛い姿の持ち主だったなんて…」

シャーラトンは少女を見つめそんな気持ちを言葉でもらす。


「えっ?、シャル様違いますよ。私は尾竜の真霊で、この下位界ではデザートドラゴンとして形を成してます」

「ええっ?…」

シャーラトンは、自身の愛騎が異獣のそれでなく、この世界の上位種である竜種の一格で砂漠の覇王と呼ばれる砂竜であると共に、その絶大で圧倒的な言い伝えと結びつきようのない少女の姿に驚き絶句してしまった。




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