シーフ 賊と呼ばれた男

至宝の探索 7 (ファンタジー小説   シーフ 賊と呼ばれた男)

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大陸のほぼ中央に当たる都市国家アルヘムのとある館の一室で、三人の男たちが一つの卓を無言で囲み待ち侘びていた。

三人が注目する卓の上にはひとつの古ぼけた石版が置かれている。


しびれを切らしたようにフードを深くかぶり込んだ男が声を上げた。

「貴様が声をかけたその男は使えそうなのか?」

「…多分ですが、認証表の格付けは十分なほどで組合からの依頼歴からの推薦もありますので…」

貴様と呼ばれた男が伺うように答えを返す。

それはブラーにノウムと名乗った男だった。

改めてノウムは卓の上の石版を眺める。

仕事柄、遺跡から掘り起こされた古きものには多く値れ親しむノウムではあったが、彼にさえ石版に刻まれたものの古さと石版自体が放つ異質な力によって最初の綴りくらいしか読み取ることができなかった。


フードを被った男にも、その綴りの意味は非常に重要なものであったが、石版に施された古の力の意味がわからない以上この場ではそれをどうこうする術がない。


王国に持ち帰ることさえできればこのような手間などないのだが、盟約を指摘された以上形だけでもここで進めなければならないことに苛立ちを覚えている。


「とにかく待つしかないですな、盟約の第三者を」

涼しい顔で残りの男が声をあげた。

その日に焼けた顔をフードの男が忌々しげに睨みつける。

…能無しの蛮族が、キサマらにこの価値がわかってたまるものか

声にならない怒りを募らせる。

「もう少し待っていればこの古びた石の価値もわかるでしょうな」

その内なる思いが聞こえたかのように日焼けの男が言葉を続けた。

…危ないところだった 手のものを何人か忍ばせておいて良かった そのままこいつを見逃せば また皇帝陛下に何を言われたことか

男は男で内心を見せることなく平静を保っていたわけなのだが。


此処に東方の魔王国と最西の武帝国とゆう大陸の二代勢力の手先二人は、古の盟約に基づいて中立なる者の立会を待つこととなっていた。




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