ラボの住人 (小説 イケメン彼女  3)


「ん?お早う。早乙女くん何をしてるんだ?」

「!!、…お早うございます飯田助教授」

背後からの突然の声にボクは固まってしまった。

「…いえ、…あの、そのう…」

「ラボの端末で朝から何をしてるのかね」

メールの送信が終わったモニタには、送信先のサイトのメイン画像が残されていた。


如何にも如何わしいイラストが満載された画像が…。

「ラボの端末でこのようなことを…。そんなものは自宅、いや自粛したまえ!」

嫌味な言葉がボクに突き刺ささる。

「申し訳ありません」

ボクはやな奴に見つかったなと思いながらも頭を下げた。

そんなボクたちに大きな声が轟く。

「謝ることなどないぞ武蔵、それは教授の研究レポートを書籍化する相手のサイトだからな!」

意味もなく大威張りのことみさんの声だった。

「なんの騒ぎかね」

今度は渋い声が研究室に入ってきた。

『お早うございます教授』一斉に挨拶をかけるボクたち。


一際ことみさんの声は許容デシベルを超えていたけど。

「お早うございます教授、早乙女の奴が例のレポートの送信先を訪ねてきたものですから、友人でもあるわたくしがサイトを紹介したわけであります」

「ああなるほどね…」

教授が、ボクと飯田助教授と画面を眺めながらそうつぶやいた。


そんな様子をキラキラと瞳を輝かせ称えるように見つめることみさん。

そう、このワンダーラボの主人である津田教授はことみさんの憧れの人なのだから。




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