娼婦は何でも知っている(Rファンタジー)

銀白の髪の少女 6 (小説 娼婦は何でも知っている)

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久々に限りない被虐の底にと落とされた私は、揺るぎない至福に満ち足りた目覚めを迎えた。

装いを整え客を伴い送り出した私に、同じく昨夜の客を見送ったあとの姉たちが声をかけてきた。

「カメリア、あんたってデュロスの巫女だったんだね…」、「どんなことを…」、「そうね、見せてもらえる?」

珍しげに次々とかかる言葉は、姉たちとの距離を縮めてゆくかのようだった。

その言葉に惜しげもなく胸をはだき背まで晒す私。

薄い胸に白い背に、いく筋もの傷跡が誇らしげに刻まれている。

顔をしかめ口々に色んな言葉をかけだした姉たちに私は微笑みかける。

「この傷跡ひとつひとつが、デュロスに愛される私にとってかけがえのない悦びなのですわ、お姉様がた」

その言葉に感心したように頷く姉たち。

その中で一人の姉が問いかけた。

「あのお客様はこの辺りでは見かけない顔で随分と偉そうな感じだったけどまたるのかしら?」

「あの方は、とある地の子爵様で私のご主人様のお仲間のお一人で古くからの顔なじみなのですけど、お近くまでご用事で参られてるそうで、また顔を見にくるとおっしゃってお戻りになられました」

また別な姉が話しかける。

「ねえカメリア、そのお仲間にはもっと若くていい男とかはいないの?」

「もちろんいますよ色んな方々が。今度は昔のお仲間の方々を引き連れて参られるそうですから、お姉様も会えるかもしれませんけど…」

言葉をわざとつまらせ、意地悪な目つきで黙り込む私。

「けど?」

「その…皆様デュロスに魅入られた方々ですので…お姉様には少しばかり…似が」

私の言葉に、困惑の返事がかえる。

「若くていい男なら何でもできそうだけど…正直ちょっと怖い気も…」

心配げな顔に思わず顔がほころんでしまう私。

「冗談です、何も痛めつけるだけがデュロスの営みではないですから、せいぜい目隠しとか身体の自由を奪う程度とかもありですわ」

苦笑交じりの言葉は、姉に安心をよびもどしたようで明るい返事が返されることとなった。

「そのくらいならできるかも」

そんな返事に周りに笑いもおこりはじめる。

どうやら華として鮮烈に舞台を飾ったことが、姉たちに一目置かれることとなったらしい。

そのことは、身体に刻み込まれた悦びとは別の暖かいものとして私の心に溢れるものとなっていった。




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~ Comment ~

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頑張りが認めてもらえた……って言っていいのだろうか……。
とりあえず、この頃から楽しそうにお仕事してますね、カメリアさん。

お早う御座います^^

> 頑張りが認めてもらえた……って言っていいのだろうか……。
> とりあえず、この頃から楽しそうにお仕事してますね、カメリアさん。

やはり 同じ華としての 親近感からでしょうかw
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