娼婦は何でも知っている(Rファンタジー)

ドゥースの惑乱  4 (小説 娼婦は何でも知っている)

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「…間違っている」

若者は小声でつぶやいた。

「えっ、なんですの?アレン」

痛楽の官能の記憶に浸っていた私は、若者が発した言葉が聞き取れず聞き返していた。


「そんな行為は間違っているよカメリア」

声のトーンをあげ私を掴み揺さぶる若者を、私は見つめるだけだった。

「アレン?アナタは同じように私を嬲ってはくれないの?それが私の仕事でもあり心からの望みでもあるのだけれど」

不思議そうな顔で問いかけてみる私。

「君は…いや、ごめんカメリア…。間違ってるのは僕たちだ…こんな世の中を作り出す王族だ…」

掴んでいた手を離し、項垂れる若者。

「アレン、悩まないで、悩みなら私が受け止めるわ。湯船にでも浸かって気持ちを楽にして、それから二人きりでお話しましょう」

遠慮する若者を、隣に設けてある浴室に促す。

湯をはり香草などの薬草の袋を浮かべ脱衣を手伝おうとした私は、それだけはと若者に遠慮されてしまった。

仕方なく若者に湯船に浸かるようお願いし、自らもそそくさと裸になる。

「失礼します、湯加減はいかがですか?」

と断りながら入ってきた私に湯船に浸かっていた若者は驚きの声をあげた。

「何故?カメリア、君まで」

「お身体を洗ったりとかですけど、お客様は大概お望みなので」

「そんなものは自分でできるから」

「アレンがそうおっしゃるならそうしますけど、お手伝いできることがありましたら遠慮なさらずに申し付けください。このまま控えてますから」

そのまま片隅の湯椅子に控える私に、目のやり場に困るようにしていた若者が言った。

「見てるほうが寒そうだ、代わりに入るかい?」

「ご一緒では、お嫌ですか?」

当然のように湯船の中でもされる陵辱行為の事を思っていた私は、特に意味もなくそう問いかけた。

「そ、そうゆうつもりじゃないけど…」

「では、失礼します」

流石に二人で入るほどの広さもない湯船の中、私は密着するかのように若者を跨ぐ格好で向かい合わせに湯船に浸かった。




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