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「気まぐれ短編集 ブラックブック」
被虐のうた(官能小説)

涙を浮かべて

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「悪かったな、わざわざ電話をかけてもらってよ。なんせ今食事中で手が話せなくて、メールだと面倒だからな」すこしも悪びれない口調のアノヒトの声が聞こえてくる。

周りもざわざわとしていて何処かの店の中のようだ。

「そんなことないです。嬉しいです、連絡を頂いて」正直な想いを言葉にする。

「ところで、今なにやってたんだ?息遣いが荒いようだがよ」

「…あなたを想って、思い出して。…慰めてました自分で…」意地悪な口調に変わる声に返事は小声になってしまった。

「そりゃいいや、飯を喰ってる間続きを実況してくれ」


「…わかりました」顔が火照る。でも自分の口からでたのは従順な言葉だった。

「まずは、どんな淫らな格好で自慰をしてるのか教えてくれ」

「はい」

先ほどまでの恥ずかしいまでの姿態を告げる。

胸をはだけ下着をずらし、指で弄る様子を。説明を続け再び事を始めるうちに、さっきまでは感じられなかった感覚が湧きあがってきた。

「どうだ?濡れてきてるのか?あのときみたいに」アノヒトの声が、自分の指先を伝わって刺激を促す感じがする。あのもどかしいまでの快感が訪れ始める。


「喘ぎ声ばかりでうまく聞こえないな。ちゃんと説明を続けろよ」叱責に軽くいってしまった。

「はぁはぁ…、すいません。つい気がはいっておろそかになりました」

謝罪の言葉に思いがけない返事がかえってきた。

「しょうがねえな、飯を喰い終わったら連絡を入れるから、目の前で実況してくれ。そしたらオレが慰めてやってもいいぜ、じゃあな、あとで」

涙が浮かぶのを感じる。それはまぎれもない悦びの涙だった。




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