ベアルドナルドラ物語(ファンタジー)

放浪の戦士  再会 6

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目当ての建物は容易に見つかった。

街道はその先の堅固な城門の前で終わっており、その目の前の脇の奥まった建物の前は人が溢れていたからだ。

王宮への出入りの検問も兼ねているのだろうか、様々な都の民に混じって異国風の商人たちや旅人も並んでいる。

しばらくの間待つことになるかもしれないと思いつつもベアードは、大人しく行列の最後尾にとつくことにした。

列をなす者たちより背の高いベアードが覗き見るには、五人ひと組で列は減ってゆくようではあったが、ベアードの前には

百あまりの者たちがさざめいている。

昼前から並んでいるベアードが建物に近づけたのは、夕刻を告げる鐘らしきものが鳴り始めた頃であった。

もう日が暮れ始めているのに、後から途切れることもなく背後にも行列は伸びてゆく。

やっとギルドの者らしき召喚士の男たちの前にたどり着いた頃は、すっかりと日が落ちていた。

「あと、半時ほどで締切ではあるが、都合により本日の陳情と王宮への謁見の受付は終わりだ、残りのものはすぐに解散し出直すように!」

侮蔑の笑みさえ浮かべ、これみよがしに言い放つギルドの男。

「俺の用事は、陳情でも謁見でもなく人を探しているだけなのだが、あんた方の仲間の一人を…」

食い下がるベアード。

「今言っただろう!終わりだ何もかも、明日出直すんだな!」

「明日は朝からか?」

仕方なく尋ねるベアード。

「ん?朝からではあるが…、ひとつ言っておこう、お前の陳情は受け入れられることはないあすの朝もその先も」

「役立たずの戦士風情の戯言など、我がギルドでは聞く耳など持たぬからだ、さっさと己の蛮国へ帰るのだな尻尾を巻いて」

笑いながらそう言い残し歩き出そうとする男。

「うっ」しかし、男は歩き出すことができなかった。

ベアードの足元から伸びた輝きが男のカラダを絡めとり身動きを封じていたからであった。

「貴様!召喚士ギルドの一員に対してこんな真似をしてただで済むとは思うなよ」

男が叫ぶと建物から大勢の召喚士らしき仲間が現れ、あっとゆう間に男とベアードを取り囲んでしまった。


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