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その日の改札での待ち合わせは、少し違っていた。

たまには目先でも変えてもらおうかとメールで支持してあった理恵の様相は、予想以上のものだった。

いつもながらの地味な服装とは一転した短めの際どいスーツ姿は新鮮だった。

指示通りの派手なメイク、ただ束ねていただけの髪をおろしたその姿に珍しく欲情を感じる。

「どうですか?変ではないですか?」

普段なら控えめ気味な表情も、メイクの加減か色気をましている。

気紛れにたまにはランチなどでもと話をしていたのだが、すぐにでもやりたくなった。

特に普通に欲情などしなくただ甚振るだけの対象だったのだが、こうも出で立ちで気分がかわるものなのだろうか。

「いいからついてこい」

とそれだけ言い、身体を抱き寄せそのまま歩き出したボクに少し驚いているようだった。

駅前の通りを渡り向かいのビルへと向かう。

確か4階あたりにトイレがあったはずだ。

それだけを考え、戸惑う顔の理恵を引きずるように連れ歩く。

急ぎ足でビルの中ほどにあるエレベーターに入り、待ちかねたように4階に降り立つ。

「先ずはトイレだ」

「はい」そうっだったのかと変に納得顔の理恵。

中を除いて他に誰もいないことを確かめると、外で待つつもりでいた理恵を引きずり込む。

「えっ?…ああ」

ようやく合点がいったのか素直に一緒に扉の中へと入り込んだ。

鍵をかけ壁際に立たせ背後から短いスカートを捲し上げる。

こんな格好でもいつもどおり下着を着けてないことに改めて感心する。

「あまり声をあげるなよ」

返事も待たずに脚の間に手を差し入れる。

慣れた指に安著したのか直ぐに割れ目が潤い始める。

ベルトを外し股間のモノを充てがうとそのまま一気に貫いてみた。

「あっ」

背中越しにあがった小さな声など、もう気にさえしなかった。

ただひたすらに形の良い尻を突き立てることだけに専念する。

「あっ、あっ、いいです和磨様」

「声を出すなと言っただろ?」

それだけ命じさらに激しく突き上げる、悶える背中とキツく締まり上げる感触にたまらずすぐに果てていた。

「綺麗にしろ」と命じると、いつもどおりに屈んで舐め取り始める理恵。

上気したその顔は少しばかり嬉しそうだった。

ここまでしてこれまでは理恵をまともに抱いたことなどなかったことをボクは思い出していた。

性処理の道具として口などの奉仕ばかりさせ、ときには虫の居所が悪いあまり罵倒し叩くなどの扱いぐらいしかしてなかったことを。

トイレにてただ吐き出すことがまともに抱いたことになるかはわからないが。

メイクの直しや衣類を正すことを許しトイレを二人で出ると、いつもどおりにポケットに手を突っ込んで歩き出したボクに、腕を絡め抱きつき歩き出した理恵が笑顔でこういった。

「嬉しかったです」

「ああ良かったな」そっけなく答えたボクは、この所有物に今までとは違う感情が芽生えてきたのを感じていた。

愛しさとは少し違うものだが、お気に入りを手にしたようなそんな感情を。



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