真徒の企み 1  (ファンタジー小説 戦乱の時代)

草木もまばらな平原に向かい合う人々の群れはやがて合いまみえ、その姿を荒れ果てた原に次々と散らしていった。離れた高台でひとり様子を望んでいた男は、それを眺めながら天に向かい両手をあげ一心に祈る。平原の喧騒が静まった頃、男の足元に転がる生け贄に変化が訪れた。それまで身動きもしなかったそれがのたうち回り始めたのだ。虚ろで何も宿さなかった生贄の瞳は大きく開かれ全身を小刻みに震わせながらもがき続ける。体色は...

 17, 2015   0
Category  戦乱の時代