Category: 堕ちゆく世界と慈悲の女王  1/1

終焉を呼ぶ者 1(麗月の都 ラ・キューム)

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かつて何もない虚空に、ふと現れし混沌が流れを刻み始める。大いなるその流れは、止むことなく永久に刻まれ、永遠の闇を生み出し虚空界に重なり澱んでゆく。静寂で平和なる闇たちは、それぞれの更なる世界を産み落とし繁栄を続けていたが、いつしかその初母なる混沌はその無情さ故に、聖なる静寂を脅かす歪みさえも芽生えさしていた。その無限なる流れの刻みの中、その矮小なる歪みは僅かな輝きを用いて静寂なる闇の世界を徐々に汚...

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終焉を呼ぶ者 2(麗月の都 ラ・キューム)

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「陛下におかれましては、今宵も麗しく」闇雲に存在を表したその人型の主は、その無礼さを更に引き立てる形で慇懃に頭を垂れる。取り巻きの思念が当惑の意を描く。それを抑えるかのように女王であるウンブラはその青白いまでの人型で返事を描き始めることとなった。「用件を申しなさい、フォルム」彼女の思声はその住在する王宮のごとく冷たく澄んでいた。「はて?用件ならば何度も申し立てているはずですが…」悪びれた様子も描か...

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至宝の探索 21 (ファンタジー小説   シーフ 賊と呼ばれた男)

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「シャル様のおられるこの世界、下位界は二つの理に分けることができます。空と大地です。世界が生まれ二つに分かれた時の最初の物たちが私たち竜なのです」シャーラトンに少女が自らの事について語り始めた。もっともそれは同一のものとしてのそれであり、言葉と共に理解とゆう形で流れ込むものであったのだが。「明るく軽い空を翼あるもの翼竜が司り、冷たく重い大地を私たち尾を振るうもの尾竜が司る事となり、その二つの理の中...

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