Category: 原罪  1/1

1 (小説 原罪)

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「おまえだけが生甲斐なんだよ、おまえだけが…」遠い記憶の中、何かがそう呟きながら首の取れた古びた人形をしかと抱きしめている。狭い部屋の片隅で毛布を被りながら、漏れ聞こえる母親の喘ぎ声に耳を塞いで。「克也、アンタまた新しい娘と付き合ってるんだって?」咥えたはずのタバコが、文句と共に掠めとられた。「誰がそんなデマを…」仕方なくもう一度取り出したタバコに火をつけ、オレはそう聞き返した。「アンタの彼女よ、絵...

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2 (小説 原罪)

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「だいたい克也アンタに聞くけど、好意を告白されてすぐにホテルへ行こうってゆうアンタの行動はいったい何処から来るの?アンタのおつむの中身はどうなってるの?」「えっ?だってそうゆうことでしょ?」冷たい視線を真顔で受けとめて、オレは当然のようにそう言い放った。「どうしてそうなっちゃうのよ?」冷たい視線はますます冷たく白いものへとかわる。「だって、オレに好意を抱いてるってことは、そうゆう関係をのぞんでるん...

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