Category: 真夏の幻影  1/1

真夏の幻影 1 (小説 天翔ける黒龍 ダークドラゴン 番外編)

No image

あのジイさんのコードに合わせハイコミュを繋げる。いつもなら左目の中にバーチャルビジョンが投影されるはずが、音声しか聞こえない。もっとも若い娘ならともかく年老いた上司など見たくもなかったが…。< 長官 ミッションコンプの報告です ><………>…返事が帰らない< 長官 ファングです ザ・サンにおける任務完了のほうこ… >< ああだめだモニカ これは仕事なんだから ………ん んっん! ファングか? 今は休暇中だ...

  •  0
  •  -

真夏の幻影 2 (小説 天翔ける黒龍 ダークドラゴン 番外編)

No image

任務遂行中は気にもならなかったが、俺自身とも言える黒づくめのこの格好はどうやら此処のリングシステムとは相性が悪いらしい。メトロのようなコロニーと違い人工照明システムよりは遥かに凶暴な生の日差しは、俺自身を焼き尽くすつもりであるかのようだ。かつて存在していたリング部分の軌道上にあったはずの惑星の環境を再現するためのズレは、イヤーの中で最も過酷な環境を忠実に再現しているとの相棒の言葉を嫌とゆうほど感じ...

  •  0
  •  -

真夏の幻影 3 (小説 天翔ける黒龍 ダークドラゴン 番外編)

No image

途方もなく幅広の幹線道路を斜めに横切る。ボートやカーゴ専用の浮遊システムが埋め込まれているとは言え、表面上は平に整備され歩くことには別に支障はない。もっともムーブセンサやLリアクションを搭載してるはずもないただの民間のロードやカーゴに跳ね飛ばされるのは確定のそんな場所を、普通歩こうとする者などいないのかもしれないが。とにかくそんなハイウエイを跳ねられることもなく俺は渡っていった。気になった場所は、...

  •  0
  •  -

真夏の幻影 4 (小説 天翔ける黒龍 ダークドラゴン 番外編)

No image

絶妙のタイミングで滑り込んだボートに、ネアが驚く様子もなく乗り込んでゆく。隣に座った俺に、すぐさま休暇の長さを聞いてプランをあげてゆく彼女。ふたりが乗り込んだボートは、すぐさま動き出し行き先が決まるまでのドライブとなった。「残りのお休みはどのくらいなのファング?」「あと、移動も含めて三日かな?」乗り込んでからはこの調子で、こちらを向いては話しかけるばかりで、不思議にボートに何か指示を出す素振りさえ...

  •  0
  •  -

真夏の幻影 5 (小説 天翔ける黒龍 ダークドラゴン 番外編)

No image

それまでの鬱憤をはらすかのように行き先の定まったボートは、俺たち二人を載せて軽快に走り出す。「ネア、ちょっと出しすぎじゃねえのか?」次々と前方のカーゴやボートを抜き去り限りなく加速してゆくこいつに俺は不安を抱き、相変わらずお喋りだけを続けてるようにしか見えない彼女にいった。「えっ何?ファンったらこの程度で怖気づいたの?」彼女が気にもならない調子でこちらを向いた。「そう云う訳じゃないが、色々とめんど...

  •  0
  •  -

真夏の幻影 6 (小説 天翔ける黒龍 ダークドラゴン 番外編)

No image

女神の見えざる導きのせいだろうか?ボートはまた軽快に滑り出す。些か退屈になっちまった俺は流れる景色を眺めるよりも、上を眺め色々と考え込むのが多くなっちまっていた。「ごめんねファン、もう少しだと思うから中に入れば楽しいことも待ってるだろうし外の焼ける暑さなんかは思い出さなくてもすむはずだから」見かねたネアが俺に語りかける。俺は退屈にたぶかされわかったとは言えない生返事のような相槌をかえすばかりだった...

  •  0
  •  -