メロンパン 1 (謝っても もう許してはもらえない娘に)

きつくきつく包丁を握り締めたままのボクは、血を流しうずくまるアイツを呆然と見下ろし続けていた。こんな姿のボクを、あの人はどう思うだろう。あの人はなんて言うのだろうとぼんやりと思いながら。好きなことだけやりたいわけじゃない。友達と莫迦言って絵でも描いていられるならボクは幸せだなって思うだけ。学校は別に好きな所じゃないけど、友達とずっと話せるように24時間学校生活が続くなら良いと時々思う。友達がいればボ...

 26, 2014   2

メロンパン 2 (謝っても もう許してはもらえない娘に)

疲れた。それに…。今夜もない。ボクのだけ…。疲れのせいか、色んな想いが零れ続けて止まらない。なぜ、ボクの分だけないんだろう。一度や二度、夕飯をすっぽかしただけなのに。連絡をいれるのをつい忘れただけなのに。そんなにボクのこと、憎いのかな?苛立ちもこみ上げてきた。ボクはまだ、十七なのに。何もしてもらえなくて。全部一人でやって。学校のものさえ、バイト代から出してる。早くこんなとこから出たい。そのためには就...

 26, 2014   0

メロンパン 3 (謝っても もう許してはもらえない娘に)

真夜中。「…ねえ、洗剤の新しいのって何処?」「…」「だから!何処!」「見てわからないの!忙しいのよ!ボス戦の途中なんだから!自分でそのくらいしなさいよ!」「ちっ…」なんでボクは、こんな奴から生まれたんだろう。なんであの人は、こんな、こんな奴を選んだのだろう。電車賃もくれない。食事一つ作ってくれない。メロンパンでさえもうくれやしない、こんな奴。「ああもう!、またアイツぅ詰替のボトル捨てちゃってるう。ほ...

 26, 2014   2