旅の道連れ  1  (小説 ミンストレル)

乾いた道が続く。道とは名ばかりの荒れ果てた大地に渡る、踏み固められただけの細く長く続く帯のような道。もう日が暮れ始める時刻だろうかひとりの男がそれを、西へ西へと歩いてゆく。男は質素な身なりで、手荷物といえば肩にかけた袋のみであった。秋でさえ寒さも染みるこの北の大地では、あまり見慣れない出で立ちである。旅の商人ならばエークウスに繫がれた馬車で、貧しい旅人でさえもカメルスに跨って行き来していると云うの...

 26, 2014   0
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