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終わりの始まり   (ファンタジー小説 世界 1)

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「クルア、キミができないのなら私が自らを…」その最後の言葉がボクの中に、ただ渦巻いていた。諭すように、試すように、そして騙すように。昨日からのできごと。別れと始まり。始まりの出会いと、唐突な別れ。ボクはその渦巻くばかりの言葉を吐いていたはずのものを、ようやく掴み上げた。そして、聞いたばかりの綻びより漏れ出す力で中身だけを重くしたあと、内側だけ高めた渾身の力で牢屋の壁に叩きつけた。あらゆるマドの力を...

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都合の良い女 (官能私小説 乾き 改訂版 1)

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誰と居ても 渇いていた何をしていても 渇いていた幾度求めたとしても その乾き 満たされることなどなかった仕事を終え部屋に戻れば、いつも待っていた。いや、待っているのではなく、ただいつも居た。このボクを待っているのではなく、まるで、この部屋の一部かのように。ひとみは嫉妬深い女だった。情の濃い女だった。気まぐれで浮気なボクの何処がいいのか。短気で寡黙なボクの何処がいいのか。求めればいつでも応じてくれた...

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寒い帰り道 (ファンタジー小説 気が付けば大魔王 1)

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「亜美、ごめんね。二十四日も時間が取れなくなっちゃったよ」仕事が終わって駅からの帰り道、携帯が申し訳ない口調で私に言葉を告げる。前世の私だったものはどれほど罪深いのだろうと思い、どうして?って返事が言い出せない。女子力が高いわけでもなく可愛いげも足りない私は、恋人とゆう地位を授けてくれた、寛大な俊文に未だに強く出ることができなかったからだ。「………うん、俊文は優しからね。クリスマスディナーは美春と一...

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旅立ちの朝 1 (ファンタジー 凍てつく人形   魔道人形シリーズ)

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「…そうしてカミサマは、敬虔なる聖者の願いを聞き届けられ、かくして世界に蔓延っていた邪悪なる人と云うものを片隅に追いやり、純粋に生きるだけの魔物を世界の覇者として据えられました」…これは母の声のような気がする「えーっ、そんなのずるいよ、だって聖者様は争いのない世界を願ったのでしょ?」…こっちは妹のリアだそうだこの時から思ったんだボクは。そんな不公平なカミなど滅ぼしてしまえばいいのだと。世界を我が物顔...

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魔窟 エリア5 最深部  三日目

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「おい!ウー、あの木偶人形をなんとかしろ」次々と襲いくるゴブルを切り捨てながら、俺は叫ぶ。「あい、わかったあ」脇を固めていた、はぐれ蛮族であるウーの即答に嫌な予感が浮かびあがった。案の定、鈍い打撃音のあとに辺りが輝き、その場の緊張感すらかき消すような間抜け声があがった。『たいさ~ん』そして俺は今日も、エリア5最深部より連れ戻されることになった。「みんなお帰りい、今日も全員無事だね」脳天気な声をだし...

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